AIや自動化ツールを学び始めると、ボタン一つでブログ記事を量産できる仕組みに一度は憧れるものです。
専門知識がなかった私も、自動化ツールの「Make(メイク)」を使い、WordPressの投稿一歩手前まで記事を自動作成するシステムを実際に構築しました。
しかし、私はその便利な仕組みを、今あえて使っていません。
手作業による音声入力と、自分の目による修正の工程へと戻しました。
この記事では、AIによる自動化を試したからこそ見えてきた文章の品質の壁と、効率の良さと引き換えに失いかけたもの、そして40代未経験の私がたどり着いたAIとの正しい距離感について正直に記します。
自動化への憧れと、Makeで構築した投稿一歩手前の仕組み

休職前は残業が当たり前の毎日でした。
残業やプレッシャーが続いて体調を崩し、休職に入ったことから、「いかに作業を効率化して時間を生み出すか」を真剣に考えています。
そこで目をつけたのが、様々なアプリやAIを線で繋いで自動化できるツール「Make」です。
自習を重ねてパズルを組むように仕組みを作り、ブログの構成案の作成から、AIによる本文の執筆、そしてWordPressの下書きに格納される手前までの自動化に成功しました。
それまで丸1日かかっていたパソコン作業が、システムを動かすだけで、わずか数分で終わる。
データが自動で流れていくのを見たときは、これまでの作業が大きく変わる手ごたえを感じました。
パソコンの前に張り付く必要がなくなる手法を手に入れた、と最初は感じていました。
便利さと引き換えに直面した、文章の品質という高い壁
しかし、自動化された仕組みでできた記事を確認していくうちに、ある違和感に直面することになりました。
一見するときれいに整っている文章。
しかし、中身を読むと、あまりにも自分では書かない文章が並んでいます。
文章の中にAI独特の不自然な言い回しが残り、何より、自分が一番大切にしている「現場で約20年間もがいてきた生の実体験や泥臭い感情」が、自動化の過程で削ぎ落とされていました。
確かに作業時間は数分に短縮されました。
しかし、出来上がったのは、誰が書いても同じような、中身の薄い記事。
これはさすがにAIが最初から最後まで書いていることがわかる文章だと感じました。
現在、Googleは、書き手が誰であれ、あるいはAIを使ったかどうかに関わらず、中身の薄い・どこかで見たような内容を評価しにくくなってきています。
このまま自動化に頼って記事を増やしても、ブログ全体の信頼性を失う「品質の壁」にぶつかりました。
食品業界の規律が教えてくれた、AI自動化の限界と正しい線引き
このとき、判断の支えになってくれたのが、これまでの仕事の経験です。
私は食品業界の現場で働き、アレルギー表記や原材料のチェックなど、細部まで目を配る仕事をしてきました。
食品の世界では、どれだけ製造ラインを自動化して効率を上げても、最終的な安全の確認や「人の口に入るものとしての品質」だけは、人間が最後まで責任を持つ。
そういう現場をずっと見てきました。
この感覚は、AIを使った発信でも同じだと気づいたのです。
効率が良いからという理由だけで、内容のチェックや、一番大事な体験談の肉付けまでAIに任せてしまっては、読む人の心には届きません。
便利さと引き換えに、発信する側の誠実さまで手放しては意味がない。
そう考えて、私はMakeによる完全自動化からあえて手を引きました。
今は「散歩しながらスマホにじっくり声を吹き込み、自分の言葉で経験を文章に変えていく」という、少し手間のかかるやり方に戻しています。
まとめ:自動化はすべてを任せるためではなく、一部を助けてもらうもの
Makeによる自動化を試して、あえて手放したこの経験は、私にとって失敗ではなく非常に大きな学びとなりました。
AIや自動化ツールは、決して人間の作業をゼロにして、ラクをして成果を出すためにあるのではありません。
リサーチの補助や、文字起こしデータの要約、文章の論理チェックなど、あくまで「自分の手と頭を動かすための、頼れるアシスタント」として使うのが、正しい線引きなのだと痛感しています。
40代から新しいツールを学ぶとき、効率化の技術を知ることはもちろん大切です。
しかし、ツールの限界を見極め、どこで人間が手を入れるべきかを見極めることの方が、これからの時代には、はるかに価値があります。
もし今、あなたがAIツールの自動化に迷っているなら、すべての工程を任せようとせず、あなたの「一番伝えたい想い」だけは自分の声や手で入力してみてください。
その泥臭いこだわりこそが、AIには絶対に真似できない、あなただけの強力な盾になるはずです。
あわせて読みたい: 自動化にすべてを丸投げせず、自分の体調と相談しながら、散歩中の「声」をAIにサポートしてもらう具体的な音声入力のワークフローは、こちらの記事で詳しく解説しています。 ➔ リンク:【タイピング限界の私が散歩しながらGemini Liveでブログを書く方法】



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